050.室の泊(室津漁港)

公式引用

 室津漁港は、「播磨国風土記」にも、名前の由来となった「この泊まり風を防ぐこと室のごとし」という記述があるように、三方を山に囲まれた天然の良港で、奈良時代には僧行基によって「摂播五泊」(難波津から瀬戸内海を通り、九州、中国へ行く時、摂津の国と播磨の国に舟を停泊するための五つの港)の一つに定められたとされる歴史ある漁港である。

 港を見おろす丘の上の浄運寺前には、木曽義仲の側室で、遊女の祖とされる友君の墓があり、室津は遊女発祥の地ともいわれている。江戸時代には宿場町として大いに賑わい、西国大名が参勤交代の際に室津まで船で来て上陸し、室津街道を北上して山陽道へ出たといわれている。室津街道は、朝鮮通信使や長崎出島に滞在を許されたオランダ人が、年に一度江戸参府する際にも使われていた。また室津は近世に入って、井原西鶴の「お夏清十郎」や谷崎潤一郎の「乱菊物語」などの小説の舞台にもなっている。

到達記録

 平成23年12月11日他、何度か訪問しました。

 室津漁港(むろつぎょこう)は、兵庫県たつの市御津町室津にある漁港です。

 今でこそ少し寂しげな漁村ですが、数多の歴史書に登場する瀬戸内海の重要な位置を占めた港であることがうかがえます。

 集落の奥にある賀茂神社も一見の価値がある趣があり、訪問した際は一緒にどうぞ。

 未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選【室の泊(室津漁港)】

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