055.湖山池の石がま

公式引用

 鳥取市の北西部に位置する湖山池では、古くから全国的に他所では見られない独特な漁法である「石がま漁」が行なわれている。「石がま」と称する石組構造物を用いた漁法である。

 石釜は元禄時代に考案構築されたと伝えられているが、この考案者、構築場所等は不明。湖山池の北岸に多く構築されていて、捕獲される魚は湖山池に従来から生息する在来種の鮒である。これは在来の鮒の習性によるものである。冬季越冬のため石がまに入り込んだ魚、主として在来種の鮒を捕獲するものである。

 また、かつては「石がま一つ、水田一町歩」といわれその価値は高く評価され、石がま一個が水田1町歩に相当すると云われていた。

到達記録

 平成23年07月23日他、何度か訪問しました。

 鳥取県鳥取市にある湖山池(こやまいけ)では、1月下旬から2月上旬にかけて「石がま揚げ(漁)」が行われていました。

 石の間に身を寄せている鮒を狙って棒で石がまの周辺をひたすら突く漁です。

 かなりの長時間、棒を池に突き続けないと、鮒が石がまの外に逃げるため、過酷な労働だったことがうかがえます。明治10年には86基があったのがピークで現在は4基が実際に操業出来るのだとか。

 現地では、幾つかの石がま跡を見つけることが出来ました。近年では、年に一回、伝統漁業を残すため、実際に漁が行われているそうです。

 未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選【湖山池の石がま】

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