道路標識めぐり−動物注意の警戒標識 

 道路を走行していると、動物注意の警戒標識を見かけることがあると思いますが、時折珍しい警戒標識があったりしますよね。それを集めてみました。

 補助標識で「動物注意」とあるので注意標識だと思っておりましたが、正式には「警戒標識」で、国土交通省道路標識一覧によると、動物注意は、「(214の2)動物が飛び出すおそれあり」の様式となります。

 なお、標識制定時に、シカについては標準形が指定、サル、ウサギ、タヌキの3種類については、当時の建設省から標準の図柄が配布されています。

(214の2)動物が飛び出すおそれあり
シカ注意

シカ注意
標準形

飛び出し方が違う
(静岡県伊豆市)

角の形
(奈良県奈良市)

強そう
(兵庫県 北西部)

 シカ注意の標準型は、角の位置に違和感を覚える方が多いでしょうが、これは国連標識と同じモデルにしたためです。

 ニホンジカやエゾジカの角は後ろに向かっていますので、奈良や北海道では標準型ではないタイプのシカ注意の標識が多い印象です。


角の形
(奈良県奈良市)

左右反転
(奈良県奈良市)

シカ注意
(岩手県普代村)

シカとタヌキ注意
(長野県茅野市)
サル注意

サル注意
標準形

色黒
(滋賀県長浜市)

子連れ
(富山県富山市)

子連れ
(長野県南木曽町)

 サルも標準型があるもののバリエーションが豊かな部類です。日本に生息するサルは、日本猿(ニホンザル)と呼ばれる日本固有種の猿です。屋久島にだけ、日本猿の亜種であるヤクザル(ヤクシマザル)がいます。


リアルなサル
(山形県米沢市)

サル注意
(富山県 宇奈月温泉)

二足歩行のサル
(三重県桑名市)
ウサギ注意

ウサギ注意
 

飛び出し方が違う
(静岡県伊豆市)

ウサギ注意
(鳥取県鳥取市)

飛び出し方が違う
(鳥取県鳥取市)

 ウサギ注意自体、標準形がある中ではあまり見かけない標識ですが、細かくバリエーションがあったりします。


目が赤い
 

ウサギ注意
(静岡県 県道180号)

アマミノクロウサギ注意
(鹿児島県 奄美大島)
タヌキ注意

タヌキ注意
標準形

白目Ver
(東京都練馬区)

茶色Ver
(岡山県岡山市)

子連れVer
(広島県安芸太田町)

 タヌキ注意は非常にバリエーションが多いです。


タヌキ注意
(三重県松坂市)

タヌキ注意
(鳥取県鳥取市)

 リアルな印象のタヌキさん。


タヌキ注意
(琵琶湖西縦貫道路)

タヌキ注意
(琵琶湖西縦貫道路)

タヌキ注意
(新潟県長岡市)

タヌキ注意
(宮城県白石市)

 デフォルメされたタヌキさんの方が多数派です。


タヌキ注意
(高知県佐川町)

タヌキ注意
(鳥取県伯耆町)

タヌキ注意
(兵庫県神戸市)
カモシカ注意

カモシカ注意
(秋田県湯沢市)

カモシカ注意
(富山県富山市)

カモシカ注意
(山形県米沢市)

カモシカ注意
(山形県山形市)

 カモシカ、漢字で書くと羚羊です。カモシカと言いつつもシカ科ではなく、ウシ科になります。ちなみにヤギもウシ科です。

 ニホンカモシカは、日本で棲息する唯一のカモシカ類で、カモシカの標識と言えば、ニホンカモシカの標識と言えます。実際に標識では、山形、秋田、岩手の東北3県と富山県でカモシカ標識が確認されています。

イノシシ注意

イノシシ注意
(福井県美浜町)

左右反転
(福井県美浜町)

イノシシ注意
(兵庫県神戸市)

左右反転
(静岡県伊豆市)

 イノシシです。標準形はありませんので、独自の進化を遂げたイノシシ注意の警戒標識が沢山あります。神戸市にあるイノシシの左右反転が伊豆市にある不思議。


イノシシ注意
(広島県東広島市)

イノシシ注意
(鳥取県鳥取市)

イノシシ注意
(岡山県岡山市)

イノシシ注意
 

 日本では、ニホンイノシシとリュウキュウイノシシの二種類が一般に知られており、比較的暖かい地域を中心にバリエーション豊かな標識が点在しています。


イノシシ注意
(静岡県伊東市)

イノシシ注意
(兵庫県三田市)

イノシシ注意
 

イノシシ注意
(長崎県 鷹島)

 高速道路など自動車専用道に設置されているものも多く撮影が困難なイノシシさんも多いです。


イノシシ注意
(西九州道)
キツネ注意

キツネ注意
(北海道)

キツネ注意
(北海道)

キツネ注意
(広島県安芸太田町)
クマ注意

ツキノワグマ注意
(島根県吉賀町)

ツキノワグマ注意
(富山県南砺市)

ツキノワグマ注意
(鳥取県鳥取市)

ツキノワグマ注意
(長野県須坂市)

 日本国内には、北海道に生息するヒグマと、本州以南に生息するツキノワグマの2種類のクマがいます。つまり北海道以外のクマは全部ツキノワグマになるというわけです。メロディーロードにいたクマさんは違うかも。


森のくまさん
(広島県世羅町)
ウシ注意

ウシ注意
(山口県長門市)

ウシ注意
(静岡県伊豆市)

ウシ注意
(広島県安芸太田町)

 ウシ注意の標識はかなりのバリエーションがあるように思いますが、私はあまり出会えていません。


ホルスタイン注意
(北海道)

ホルスタイン注意
(北海道)

地鶏牛注意
(高知県大川村)

ウシ?注意
(長崎県 小値賀島)
ウマ注意

ウマ注意
(鳥取県大山町)

ウマ注意
(鳥取県大山町)

ウマ注意
(北海道)
ネコ注意

ネコ注意
(高知県いの町)

ネコ注意
(高知県四万十町)

ネコ注意
(岡山県真庭市)

ネコ注意
(長野県長野市)

 基本的には公式なネコ標識は少なくオリジナルが多い印象ですが、対馬と西表島と何故か高知県で設置されていました。


ツシマヤマネコ注意
(長崎県 対馬)

ツシマヤマネコ注意
(長崎県 対馬)

ツシマヤマネコ注意
(長崎県 対馬)

ネコ注意
(長野県長和町)
カニ注意

オカガニ注意
(沖縄県 本島)

ヤシガニ注意
(沖縄県 宮古島)

アカテガニ注意
(徳島県美波町)

アカテガニ注意
(徳島県美波町)

 徳島県美波町では、3cmほどのアカテガニが沢山住んでおり、梅雨から夏の間の満月・新月の満潮時に陸から海へ大移動を開始します。


カニ注意
(沖縄県 池間島)
鳥類注意

ヤンバルクイナ注意
(沖縄県 県道70号線)

ヤンバルクイナ注意
(沖縄県 県道70号線)

ヤンバルクイナ注意
(沖縄県 県道70号線)

ヤンバルクイナ注意
(沖縄県 県道2号)

 沖縄本島では、やはりヤンバルクイナの扱いが大きい。県民意識の強さもあるのかもしれないが、このヤンバルクイナが発見されたのは、昭和56年と割と最近の出来事です。


鳥注意
(北海道釧路市)

コウノトリ注意
(兵庫県朝来市)

カルガモ注意
(静岡県藤枝市)
カメ注意

リュウキュウヤマガメ注意
(沖縄県 国道58号)

リュウキュウヤマガメ注意
(沖縄県 県道2号)
カエル注意

オキナワイシカワガエル注意
(沖縄県 県道18号)

オキナワイシカワガエル注意
(沖縄県 県道2号)

カエル注意
(京都府南丹市)

 島根県邑南町には、ニホンヒキガエルの産卵地があり、その両側にカエル注意の標識があります。


ニホンヒキガエル注意
(島根県邑南町)

ニホンヒキガエル注意
(島根県邑南町)
イモリ注意

イボイモリ注意
(沖縄県 県道18号)

イボイモリ注意
(沖縄県 県道18号)

イボイモリ注意
(沖縄県 県道2号)
リス注意

リス注意
(長野県塩尻市)

リス注意
(静岡県伊豆市)

リス注意
(栃木県 井頭公園)
珍しい動物注意 派生型

ケナガネズミ注意
(沖縄県 県道2号)

ウナギ注意
(滋賀県大津市)

コウモリ注意
(奈良県 こうもり博物館)

イタチ注意
(広島県広島市)

ツチノコ注意
(岐阜県東白川村)

ツチノコ注意
(岐阜県東白川村)

ヘリ注意
(長野県大鹿村)

金魚の飛び出し注意
(奈良県大和郡山市)
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